家畜繁殖研究會誌
Print ISSN : 0453-0551
動物用胎盤性性腺刺戟ホルモン効力検定について
佐藤 繁雄小野 元雄星 冬四郎
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1957 年 2 巻 4 号 p. 115-120

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抄録

胎盤性性腺刺戟ホルモン (以下HCGと略記す) が牛馬の卵巣疾患の治療に広く応用されて極めてよい成績が得られ, その需要も多く, 動物用HCG製剤が数社から発売されている。
併し本邦では未だ本製剤についての統一された力価測定の方法が定められていないため, その製品は製造会社によつて力価が区々で, 獣医臨床上不便であるばかりでなく, 畜産上にも, 農家経済上にも好ましくない影響を及ぼすことが憂慮されるとの見地から, 昭和31年3月当時の畜産局薬事課長から本会会長に対して, 本製剤の統一された力価測定法の確立について尽力方の依頼があつた。
それで本誌2巻31頁掲載の如き"胎盤性性腺刺戟ホルモン検定基準研究委員会"(以下単に委員会と略記する) が構成され, 約10カ月に亘つて実験•検討した結果, 一応の結論が得られ, 昭和32年2月28日附で本会会長から後記の如き"胎盤性性腺刺戟ホルモン(マウス単位)検査法"で略々検査の目的が達せられる旨, 畜産局衛生課長に報告された。以下委員会の経過を報告すると共にホルモソの効力検定について少しく記述する。

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