家畜繁殖研究會誌
Print ISSN : 0453-0551
家畜精液の生化学的研究緬羊の精漿の化学組成についてI
広江 一正富塚 常夫和出 靖正木 淳二
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1960 年 6 巻 1 号 p. 19-22

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抄録

緬羊の精液中のフラクトースおよびアスコルビン酸の測定をおこない次の結果を得た。
1.緬羊の精液中のフラクトースは季節的消長を示し,牝緬羊の繁殖期に相当する時期(9月~12月)に増加し,非繁殖期に相当する時期(3月~6月)に減少する傾向のあることを知つた。
2.精液中のフラクトースの季節的な増減から,緬羊の生殖器附属器官の機能に時期的な消長(周期)のあることが推察される。
3.夏季の高温多湿に原因するsummer sterilityの現象と精液のフラクトースの減少時とは時期的には一致しなかつた。
3.精液中のアスコルビン酸は1月から6月の間に増加する傾向がみられた。

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© 日本繁殖生物学会
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