家畜繁殖学雑誌
Print ISSN : 0385-9932
トリプルステイン法によるブタ先体反応精子の判別
楠 比呂志阪上 守人加藤 征史郎苅田 淳
著者情報
ジャーナル フリー

1987 年 33 巻 3 号 p. 123-127

詳細
抄録
ヒト先体反応精子の判別法であるトリプルステイン(TS)法とその簡便法がブタ精子に応用できるか否かを検討した。これらの染色法によって,ブタ精子は正常先体を持つ生存精子と死滅精子,正常先体を持たない生存精子と死滅精子の4種類に分けられた。また,ハムスターテストの結果,"正常先体を持たない生存精子"が先体反応精子と推定された。TS法および簡便法はともにブタ先体反応精子の判別に利用可能と考えられる。しかし,簡便法では先体反応精子の割合を過大に評価する危険があるので,ブタ精子ではTS法を採用すべきと思われる。
著者関連情報
© 日本繁殖生物学会
前の記事 次の記事
feedback
Top