2009 年 38 巻 6 号 p. 424-427
塩化ビニルは,代表的な地下水汚染の原因物質であるテトラクロロエチレンやトリクロロエチレン等塩素系揮発性有機化合物の還元的な脱塩素反応による分解生成物であり,毒性が極めて高いことが知られている.飲料水の安全安心に貢献するために,飲料水中の塩化ビニルおよびその原物質の塩素系揮発性有機化合物について,ヘッドスペース-GC/MS法を用いて,三重県内の水道水源等128ヶ所における汚染実態調査を実施した.その結果,全ての採水地点において基準値等以下であることが確認された.