本研究では水質浄化を目的とした人工土壌団粒の開発を目指し,土壌への各種資材を混合し人工的に土壌団粒を作成して,カラムによる水質浄化試験を実施した.浄化試験後の資材についてリン酸吸収係数,バイオマス炭素量,微生物群集における炭素源資化能の評価を行った.リン酸吸収係数については水質浄化に伴うリン吸着によって浄化試験前よりも減少する傾向にあった.一方,鉄粉を混合した人工団粒では試験前よりも増加した.バイオマス炭素量はカラム上部で高い値を示し,有機物含量の高い浄化資材で高かった.微生物は水質浄化に寄与する一方で生物膜の過剰な肥大化は水質浄化能を低下させると示唆された.炭素源資化能の主成分分析の結果,上部では資材間で似たような資化特性を示したが,中部そして下部へと移るにつれ違いが大きくなった.微生物の生息環境と原水構成成分の分解・浄化過程の違いにより資化特性に違いが現れたと推察された.