環境技術
Online ISSN : 1882-8590
Print ISSN : 0388-9459
ISSN-L : 0388-9459
チタン共沈法を用いる水中の微量重金属の簡易蛍光X線分析
西岡 洋田中 睦彦前田 嘉道安積 敬嗣
著者情報
ジャーナル フリー

1986 年 15 巻 12 号 p. 968-972

詳細
抄録

水中の8種の重金属 (クロム, マンガン, 鉄, コバルト, ニッケル, 銅, 亜鉛, 及び鉛) をDDTC沈殿剤とチタン共沈剤を用いてpH10で共沈濃縮し, これをチャートレコーディング法を用いる蛍光X線分析により同時定量する方法について検討した.鉛の測定にはLa線のピークを使用し, 他の金属についてはKα線のピークを用い, 各々の高さから定量を行った.これらの重金属イオンの共沈率は約90%以上であった.
0.01~1.0mg/lの濃度範囲で測定した検量線は良好な直線性を示した.海水を用いて調製した検水についても検討したところ, 海水中ではコバルト (II) イオンの共沈が著しく妨害されたが, 他の重金属イオンは海水中でも良好な共沈率を示した.

著者関連情報
© 環境技術学会
前の記事 次の記事
feedback
Top