抄録
本研究では, 生ごみ臭の臭気特性を把握するとともに, 活性炭素繊維による除去効果を実験的に検討した.得られた結果を要約して示すと次の通りである.
1) 生ごみ臭の臭気強度I (6段階表示) と閾希釈倍数D (臭気濃度) の関係式は次式で与えられる.
I=1.60 log10D+0.848 (r=0.730, n=84)
2) 生ごみ臭における閾希釈倍数Dと不快申告率PU (不快度尺度: 9段階快・不快度尺度) の関係式は, 次式で与えられる.
In [P-1.0/ (100-P-1.0) ] =3.54 log D-1.60
In [P-2.0/ (100-P-2.0) ] =2.25 log D-1.86
3) 生ごみ臭においては, 臭気濃度と全炭化水素濃度, においセンサー値およびアミン濃度 (アンモニア換算) との間に比例関係は認められないが, 各指示値は, 103倍以上の臭気濃度に対しては, 大まかな指標になり得る.
4) 活性炭素繊維は, 生ごみ臭中のアミン系臭気物質に対する除去能は十分ではないが, 臭気濃度を決定する成分に対しては高い除去効果と持続性を持つと考えられる.
5) 生ごみ臭に対しては, 活性炭素繊維フィルターのあとに, アミン系物質の除去装置を付加することにより, 有効な脱臭システムの開発が可能である.