環境技術
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舶用機関におけるディーゼル微粒子の評価法と燃料中の硫黄分の影響
三原 伊文西田 修身藤田 浩嗣Nguyen Ngoc Hai原野 亘藤谷 親
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2006 年 35 巻 2 号 p. 133-140

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抄録
港湾や河川を航行する中・小型船は言うまでもなく, 大型船も, 港内においては低負荷で航行することが多く, 燃焼状態が悪いため, 大気汚染物質の排出濃度が高い.しかし, 多くの大型船は常用負荷で都心部居住地区から離れた所を航行するため, これまで舶用機関への排ガス規制は実施されなかった.しかし, 本年 (2005年) 5月からNOx及びSOxについて世界的な規制が施行される.また, 舶用機関の燃料油は安価な低質油が使用され, NOx, SOx並びに微粒子 (PM) 等の排出が多い.
ここでは低質油中に多く含まれる硫黄分がPMの排出量に及ぼす影響を明らかにするため, 連続的にPMの粒子径と濃度を計測する光散乱透過法 (レーザー法) を確立し, 次に硫黄分の含有率を種々変えた燃料油を実際のディーゼル機関で燃焼させ, PMの生成や排出特性を調べた.
フィルター法によるPM重量濃度との比較から, レーザー法は極めて精度の高い手法であることがわかった.また, 硫黄分が増すほど排出微粒子径は小さくなるが, 数密度が増大するため, 最終的なPM濃度は増加すること, 及び, 4サイクル機関では硫黄分の増加に対してPM成分中の不可溶有機成分 (DS) が増加し, 可溶有機成分 (SOF) は減少することを解明した.
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