環境技術
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浚渫埋立工事における余水処理施設とそのコンパクト化 (1)
二階堂 清志石塚 馨
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1979 年 8 巻 1 号 p. 62-69

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抄録
目的浚渫埋立工事の際に発生する余水の処理は, シルト・粘土が大部分を占める懸濁粒子の除去が中心であり, 排出規制の強化に伴い年々高度なものが要求され, 通常凝集沈澱・濾過の二つの操作の組合せによる処理方式が採用されてきている.しかしながら, これら装置の受け入れSS濃度にも限界があり, 余水の特徴として水量が膨大で, かつSS濃度の変動も大であることから, 施設も大規模なものとなっている.いま0~数千ppmの高濃度余水を直接濾過可能とされるものに連続回転式長毛濾過機があり, 従来の凝集沈澱・濾過処理に代り得るものとすれば有用な余水処理法の一つとなると考えられる.そこで, 本濾過器により各種港湾, 河川, 湖沼底質を対象とした余水処理実験を行ない, 従来の凝集沈澱・濾過法における処理実績等と比較し, その有効性を検討することとする.
成果従来の凝集沈澱・濾過処理法では通常前処理として, PAC等の無機凝集剤とポリマーの併用を必要とするが, 長毛濾過機により処理する場合にはPAC等の無機凝集剤 (浄水剤) のみの前処理でよく, 各種底質のSS100~2, 000ppmの高濃度余水を濾過した時の処理水SS濃度は10ppm以下 (除去率: 90~99.5%以上) を得ることができた本濾過器を施設に組込むことにより, 従来の凝集沈澱・濾過処理施設に比較すると, その所要面積は約1/2程度と著しくコンパクト化が計れかつ規模によっては経済的であることから・浚渫余水処理装置として有用なものの一つであることがわかった.
本報告は, 前半で余水処理の現状分析を行ない, 後半ではその対応策の一つとして長毛濾過機による余水のSS濃度変動に対する諸実験を行なった結果について述べることとする,
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