日本放射線影響学会大会講演要旨集
日本放射線影響学会第49回大会
セッションID: P1-63
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放射線応答(活性酸素・アポトーシス・細胞周期)
ヒト肺がん由来A549細胞での放射線によるTRAIL誘導性アポトーシスの増感効果
*高橋 桃子稲波 修辻谷 典彦久保田 信雄桑原 幹典
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抄録
近年、放射線により腫瘍細胞のデスレセプターの発現が誘導されることが報告されている。我々は以前、TRAILと放射線を腫瘍細胞に対して併用して使用すると、放射線単独と比較して相加的または相乗的にアポトーシス量が上昇することを報告した。本実験では、ヒト肺がん由来A549細胞を用いて、TRAILと放射線の併用によるアポトーシス誘導のシグナル伝達を明らかにする事を目的とした。その結果、TRAILと放射線の併用により誘導されるアポトーシスはカスパーゼ3とカスパーゼ8に依存して起きていることがわかった。また、IAPファミリーの一員であるXIAPとsurvivinの発現を調べたところ、XIAPの断片化とsurvivinの発現減少が生じており、特にsurvivinの減少はカスパーゼに非依存的であった。また、生存因子であるAktとErkのリン酸化の減少が見られた。
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© 2006 日本放射線影響学会
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