日本放射線影響学会大会講演要旨集
日本放射線影響学会第49回大会
セッションID: P2-84
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環境影響・放射線物理・化学
屋内環境中のトロン平衡ファクタ
*床次 眞司北條 智美小林 羊佐高橋 博路石川 徹夫
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キーワード: トロン, 平衡ファクタ, 環境
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抄録
自然放射線源のうちラドンの吸入による被ばくに基づく線量が、約半分を占めることはよく知られている。そして、その線量はラドンガスではなくその壊変生成物の吸入に起因している。しかしながら、実際の調査では、測定される対象がラドンガス濃度であり、その濃度に平衡ファクタを乗じて壊変生成物濃度に換算して線量を算出している。一般にラドンの平衡ファクタは、屋内で0.4、屋外で0.6という値が代表的な値として用いられている。ところで、環境中にはラドンだけでなく、トリウム(Th-232)の壊変系列から生成されるトロン(Rn-220)が少なからず存在している。我が国の屋内ラドン全国調査やそれ以降の研究から、居住環境においてトロンが検出された例が多く見られている。一方でトロンの平衡ファクタに関する報告は少ない。我々のグループでは、これまでに国内のみならず海外において様々な屋内環境中のラドン・トロン濃度及び平衡等価トロン濃度を測定してきた。本発表ではこれまでの調査結果に基づくトロン平衡ファクタを取りまとめたのでそれらについて報告する。
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© 2006 日本放射線影響学会
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