日本放射線影響学会大会講演要旨集
日本放射線影響学会第53回大会
セッションID: OF-2-5
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F 被ばく影響・疫学
低線量率γ線連続照射B6C3F1雌マウスの卵巣萎縮と組織の脂肪化
*中村 慎吾田中 聡タナカ イグナシャ III ブラガ坂田 直美中矢 健介田中 公夫小木曽 洋一
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キーワード: 肥満, 低線量率, 卵巣
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抄録
 低線量率(20 mGy/ 22 h/ day)のγ線を連続照射したB6C3F1雌マウスでは、肝臓、血清、脂肪組織中の脂質含有量が増加して組織の脂肪化が起こること、それに伴う脂肪組織重量の増加が、連続照射マウスの体重増加の原因であることが分かった(Nakamura S. et al. Radiat. Res. 173, 333-341, 2010)。今回、この体重増加の原因を明らかにする目的で、低線量率γ線を9週齢から連続照射したB6C3F1雌マウスを経時的に解剖し、体重、脂肪組織、肝臓、血清中の脂質含有量の測定及び卵巣の病理組織学的解析を行った。連続照射マウスでは、照射開始後28週(37週齢)に非照射対象マウスと比較して有意な体重増加及び組織の脂肪化が認められ、連続照射マウスではそれらに先立って卵巣の萎縮が起こることが分かった。また、照射開始後34週(43週齢)の連続照射マウスには、性周期が観察されず、早期の閉経が起こっていると考えられた。以上の結果は、低線量率γ線への長期連続照射で生じた卵巣の障害が、副次的に照射マウスの体重増加、組織の脂肪化の原因になることを示唆している。本研究は、青森県からの受託事業により得られた成果の一部である。
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© 2010 日本放射線影響学会
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