抄録
近年、生命現象の理解のために個々の要素のみに注目するのではなく、要素及び要素間のネットワークを含めてダイナミックなシステムとして理解することを試みる「システム生物学」に注目が集まっている。この流れを受けて、システム生物学を放射線生物学に応用する「システム放射線生物学」が欧米を中心に研究が行われており、これまで国際ワークショップが4回開催され、来年、日本において第5回ワークショップが開催される予定である。
そこで本ワークショップは、放射線生物学、放射線疫学、数理モデル、リスク評価の立場から、システム生物学ひいてはリスク評価について講演していただき、システム放射線生物学研究の現状と問題点、及び将来の方向性について議論する場をつくることを目的とする。