日本ロボット学会誌
Online ISSN : 1884-7145
Print ISSN : 0289-1824
ISSN-L : 0289-1824
ダイレクト・ドライブマスダ・マニピュレータ: その製作と性能測定
平井 成興佐藤 知正
著者情報
ジャーナル フリー

1987 年 5 巻 1 号 p. 14-18

詳細
抄録

本論文では, マスタマニピュレータをダイレクトドライブ方式で実現する場合の設計指針として, 1) 全関節軸をトルクモータにより直接駆動する, 2) セルフパランス構造にし, その際, 第1軸回りの慣性モーメントを小さくすることを考慮する, 3) 第4軸以降の回転中心を1点に集中させこの点を操作する, 等を提案する.
本指針にそって試作されたマスタマニピュレータでは, 以下のような性能が得られた.1) マスタの位置読み取りについては, バックラッシュは全く検知できず直線性も良い.その相対誤差は標準偏差の意味で1mm以内に収まっていた.2) 静止摩擦トルクは, X, Y, Z方向でそそれれ0.17N, 0.039N, 0.059Nであった.3) 力発生についても十分な直線性が得られ, ばらつきも0.03N程度であった.

著者関連情報
© 社団法人 日本ロボット学会
前の記事 次の記事
feedback
Top