抄録
マニピュレータの障害物回避動作を決定するためには, マニピュレータ・リンクと障害物との干渉チェックをする必要がある.これまでは, 主にいろいろな制約を設けてチェックを容易にしてきたが, 本稿はなるべく一般的で, かつ計算の単純な干渉チェック法を提案する.マニピュレータ・リンク及び障害物は, 凸多面体またはその組合せで表現し, それらの面と頂点の位置関係のみを用いて, 干渉するための必要十分条件を比較的単純な関数を用いて表す.
さらにこの関数は, Denavit等の表記法を用いれば, 容易に関節変数ベクトルの関数となり, 干渉チェックが関節空間でできるため, マニピュレータの障害物回避動作計画に適用できる.