Journal of Surface Analysis
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解説
多変量解析を用いたToF-SIMSスペクトル解釈
横山 有太青柳 里果
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2015 年 22 巻 1 号 p. 37-49

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抄録

飛行時間型2次イオン質量分析法(time of flight secondary ion mass spectrometry; ToF-SIMS)は,試料最表面の化学分析において最も強力な計測手法の1つである.しかし,得られるスペクトルには対象物質由来の分子イオンだけでなく,分子が分裂して生じたフラグメントイオン,基板や汚染に由来する2次イオンが多数含まれるため,結果の解釈には困難が伴う.近年,ToF-SIMSスペクトルデータの解析に多変量解析を用いる試みが広がりつつある.適切な多変量解析を行うことで,複雑なToF-SIMSスペクトルデータから有用な情報を抽出できる場合がある.本稿では,高分子多層膜断面のToF-SIMSデータへ多変量解析を適用した結果を中心に,スペクトルデータへの多変量解析の具体的な適用方法や,多変量解析によりどのような情報が得られるかについて解説する.

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© 2015 一般社団法人 表面分析研究会
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