人工知能学会研究会資料 知識ベースシステム研究会
Online ISSN : 2436-4592
89回 (2010/3)
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実証分析のための進化ゲーム理論
吉川 満
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p. 01-

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抄録

近年実験、観測技術の急速な発展により、様々な複雑なシステムから大量のデータが収集可能になってきた。今まで複雑な現象の本質を見抜き、理解するという抽出モデルの構築を行い、またそれを分析してきた。しかしこのモデルにおいても、数学的、数値的ないろいろな制約から齟齬がある。そこで本報告では複雑な現象において、実証研究をつなぐようなゲーム理論を提案する。\n 具体的には様々な主体が同時にゲームを行っているゲームを記述したKikkawa[1]を基礎として、ミクロ計量経済学で使われている多項ロジットモデルを導出。さらにはこの多項ロジットモデルからNash均衡を導出する。今までこの多項ロジットモデルを使ったMckelvey and Palfrey [2]が提案した質的応答均衡が実験経済学の結果を説明する理論として知られている。しかしこれは実際のデータを用いたものではなく、データを説明するための理論であった。そこで本報告では実際のデータから考えたゲーム理論を提案する。

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© 2010 (社)人工知能学会
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