2015 年 2015 巻 BI-003 号 p. 03-
リーマンショック以降の金融危機に関する理論・実証研究では、各種金融規制とそれらに基づく金融機関行動に注目が集まっている。なかでも自己資本制約や市場リスク制約下においては、金融機関の投融資行動を通じてレバレッジが増幅される可能性が指摘されている。本研究では、著者らが提案している資産価格変動と資金繰り行動を考慮した金融機関の破綻伝播モデルを拡張し、金融機関の調達行動のみならず、各種規制下での金融機関の投資・運用行動を陽に表現できるモデルを提案する。