2015 年 2015 巻 BI-003 号 p. 04-
小売業において,顧客の購買を維持・増加させるためには,モノをただ売るだけではなく,どのような価値を顧客に提供するかというサービスの側面の重要さが増している.サービスに対し,どのような選好を持つかは顧客ごとに異なり,小売店のサービス内容から顧客それぞれの効用が決定され,対象の小売店で商品を購入するかどうかを決定する.一方,小売店は,提供するサービスの結果である顧客の購買行動から,顧客の選好を推定することで,サービス内容を改善していく.本研究では小売店がどのような戦略でサービスの改善を行っていくことで,顧客の効用を高めつつ,購買を維持・増加させていくことができるかエージェント・シミュレーションによって分析を行う.