人工知能学会第二種研究会資料
Online ISSN : 2436-5556
ビジネス価値を導くビジネスアナリシス流アプローチの人工知能への応用可能性
戸沢 義夫
著者情報
研究報告書・技術報告書 フリー

2016 年 2016 巻 BI-005 号 p. 05-

詳細
抄録

ビジネスアナリシスの考え方がビジネス価値を探求する場合に役立つ可能性がある.BABOK Version 3でBACCM (Business Analysis Core Concept Model)が提唱されている.BACCMは6つのキーワードで成り立っている.Change, Stakeholder, Needs, Value, Solution, Contextである.BACCMの枠組では,Business Valueは,StakeholderのNeedsを満たすことによって得られるものである.新たなBusiness Valueを得るためには,今の仕事のやり方を Changeする必要があり,新しい仕事のやり方を Solutionと呼ぶ.非常に多くのビジネスはBACCMの枠組みで捉えられる.新しく得られる Business Valueはどんな Needsをどのように満たすかを見ていけばよい.Business Valueを計算で求める仕組みが提供されるので,複数の Changeの選択肢がある場合に,どの選択肢が最も大きいBusiness Valueを導くかを決定することが可能になる.Contextはものを考えていく場合の制約条件を表すので,制約充足問題の側面もある.このようなことから,BACCMを人工知能へ応用できる可能性はかなり高い.

著者関連情報
© 2016 著作者
前の記事 次の記事
feedback
Top