人工知能学会第二種研究会資料
Online ISSN : 2436-5556
Stance Detectionを用いたFOMC声明文からの金利動向指標の生成
岩間 太アーノ 有里紗ホサイン マルフ竹内 幹雄
著者情報
研究報告書・技術報告書 フリー

2023 年 2023 巻 FIN-030 号 p. 78-85

詳細
抄録

本論文では、自然言語処理におけるstance detectionを用いて、FOMC声明文から金利動向に関する中央銀行のスタンスを示す指標を算出することを試みる。FOMC声明文はFOMCの直後に発表されるが、約3週間後に発表されるFOMC議事録と比較して比較的短い簡潔な内容を持つ文書であることが特徴の一つである。我々が,stance detectionを用いる目的は,FOMC声明文のような比較的簡潔な文書が粒度の細かいテーマに対してどのようなスタンスをとっているかという情報を取り出し易くするためである.過去約10年間における金利変動との相関を予備的に分析した結果、FOMC声明文から得られるいくつかのテーマ(特に政策金利の変化と支出の強さ)に対するスタンス指標は、単純なセンチメント指標よりも将来の政策金利や短期金利の変動と強く関連していることが示された.

著者関連情報
© 2023 著作者
前の記事 次の記事
feedback
Top