人工知能学会研究会資料 言語・音声理解と対話処理研究会
Online ISSN : 2436-4576
Print ISSN : 0918-5682
100回 (2024/02)
会議情報

日常会話の中のシーンの移行に関する調査
川端 良子中野 幹生
著者情報
会議録・要旨集 認証あり

p. 33-38

詳細
抄録

会話では,眼前の事物に言及することもあれば,過去や未来の特定の場所で起こった(る)出来事,さらには実際には生じない架空の出来事に言及することがある。そして,その時間や場所は会話の途中で頻繁に移行する。そのため会話の参加者は,発話で言及される対象や出来事がどの時間・場所で生じたものであるかを推論する必要がある。これまで,過去に起こった出来事を語る言語表現についてはナラティブの研究があるが,現在,未来,架空の出来事も含め会話中の移行に関する研究は少ない。そこで本研究は,話し手が特定の出来事や対象に言及する際,その出来事が生じた時間や場所のことを「シーン」と呼び,過去・未来・仮定の時間の違い,眼前・眼前以外の場所の違いが実際の会話の中でどのように表現され,シーンの移行がどのように行われているのかを『日本語日常会話コーパス(CEJC)』を用いて調査し,その結果を報告する。

著者関連情報
© 2024 人工知能学会
前の記事 次の記事
feedback
Top