主催: 人工知能学会
会議名: 第102回言語・音声理解と対話処理研究会
回次: 102
開催地: 国立国語研究所 講堂
開催日: 2024/11/28 - 2024/11/29
p. 40-47
従来,感謝の振り返りが心理的幸福感に寄与することが知られていたが,振り返り方法は日記などの自分だけで行う一方向的な方法が主流であった.本研究では,対話を通じて双方向的な振り返りを可能にするChatbotを用いて対話効果の検証を行った.クラウドワークスにて対話機能あり39名・なし42名の2グループの実験参加者を集め,2週間の介入実験と1か月後のフォローアップ調査を行った.評価指標はSWLS(The Satisfaction with life Scale)とOHQ(Oxford Happiness Questionnaire)を使用した.その結果,両指標のスコアの向上から時間の主効果が確認されたが,対話機能の有無による主効果や交互作用は有意ではなかった.しかし,対話機能あり・なしのスコア差は実験開始2週間後に拡大し,返信が心理的変化に影響する可能性が示唆された.