主催: 人工知能学会
会議名: 第92回 言語・音声理解と対話処理研究会
回次: 92
開催地: オンライン
開催日: 2021/09/03
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近年、対面接点の減少により急速なデジタル化が進む中、顧客をサポートする接点としてコールセンターの価値が見直されている。一方で応対の中で取得可能な情報は顧客やオペレータの入力に依存するため品質が担保できず、入電意図の正確な把握が困難である。また企業によっては応対音声をテキスト変換して蓄積しているが膨大なデータから入電意図を抽出する手法が確立できておらず、活用できていないケースも散見される。本稿ではFine-Tuningを行い少量のデータで様々な自然言語処理タスクに適用することができる事前学習モデルBERTを利用し、系列ラベリング問題として該当トークンにアノテーションを行うことにより入電意図の把握を試みた。本手法を実際のコールセンターにおける音声認識テキストデータに適用し、各トークンの確率をもとにオペレータの復唱発話に存在する顧客入電意図を示す単語群を柔軟に抽出可能なことを確認した。