人工知能学会研究会資料 言語・音声理解と対話処理研究会
Online ISSN : 2436-4576
Print ISSN : 0918-5682
92回 (2021/9)
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
  • 許 家瑶
    原稿種別: 研究会資料
    p. 01-
    発行日: 2021/08/25
    公開日: 2021/08/25
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  • 趙 文騰
    原稿種別: 研究会資料
    p. 02-
    発行日: 2021/08/25
    公開日: 2021/08/25
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    ほめ行動は肯定的な評価を与えることで、ほめられ側の認められたいという欲求(以下PF)を満たすことができる。ほめられ側にとって、ほめへの同意の返答が選好されるが、その同意が自画自賛につながっているというジレンマに直面する(Pomerantz,1978)。一方、ほめられ側がほめを受け入れなかった場合、今度はほめ側がほめを続けるか否かというジレンマに直面する。ほめを続けた場合、ほめられ側のPFを立てることができる一方で、逆にほめられ側に心理的負担をかける恐れがある。これまでの研究は「ほめのジレンマ」をほめられ側の問題としてのみ捉え、ほめ側のジレンマを分析した研究はほとんどない。本発表では、日本語日常会話コーパスを用い、ほめられ側がほめを受け入れなかった後のほめ側の行動を分析した。その結果、ほめが受け入れられなかった場合、ほめ側は「情報確認」というほめ直しストラテジーを取ることが明らかになった。

  • 若月 美希, 榎本 美香
    原稿種別: 研究会資料
    p. 03-
    発行日: 2021/08/25
    公開日: 2021/08/25
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    会話の聞き手には話し手の発話を向けられている宛先者、向けられていない傍参与者1、話し手が誰にも発話を向けていない時の傍参与者2、その会話に参加していない見物人といった参与役割がある。本研究では、これらの聞き手の参与役割に応じたあいづちと笑いの仕方を分析する。使用するデータは、ピザ作成場面(参与者6人、31分21秒)の映像資料である。あいづちの種類は応答系感動詞、感情表出系感動詞、語彙的応答、繰り返し、補完、評価応答に分類する。宛先者はこれらすべてのあいづちが打てるのに対し、傍参与者1,2は語彙的応答や繰り返しができない。さらにいえば、見物人はあいづちそのものができない。また、宛先者は発話に対する反応として笑いが期待されている。それに対し、傍参与者や見物人は宛先者の笑いが終わってから笑いを開始する場合が多いことが明らかになった。

  • 湯野川 八雲, 久保 優騎
    原稿種別: 研究会資料
    p. 04-
    発行日: 2021/08/25
    公開日: 2021/08/25
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    近年、対面接点の減少により急速なデジタル化が進む中、顧客をサポートする接点としてコールセンターの価値が見直されている。一方で応対の中で取得可能な情報は顧客やオペレータの入力に依存するため品質が担保できず、入電意図の正確な把握が困難である。また企業によっては応対音声をテキスト変換して蓄積しているが膨大なデータから入電意図を抽出する手法が確立できておらず、活用できていないケースも散見される。本稿ではFine-Tuningを行い少量のデータで様々な自然言語処理タスクに適用することができる事前学習モデルBERTを利用し、系列ラベリング問題として該当トークンにアノテーションを行うことにより入電意図の把握を試みた。本手法を実際のコールセンターにおける音声認識テキストデータに適用し、各トークンの確率をもとにオペレータの復唱発話に存在する顧客入電意図を示す単語群を柔軟に抽出可能なことを確認した。

  • 幸前 憲和
    原稿種別: 研究会資料
    p. 05-
    発行日: 2021/08/25
    公開日: 2021/08/25
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    端末のAIアシスタントに閉鎖環境で音声指令を出す又はコミュニケーションをとる際の日本人の年齢層別、性別の傾向を分析すると意外なことが発見できた。例えば成人男性はAIアシスタントに最後にお礼を言う傾向にあるなどである。同時に英語圏で使用されているAIアシスタント(同製品)へのコミュニケーションの取り方と日本人のそれとの決定的な違いも発見できた。日本人はAIアシスタントを対話相手として語りかけるが英語圏ではあくまでツールとして使用しているので常に命令口調で指令を出し感謝の意を向けるようなことはなかった。これらの結果はAI開発は文化的側面を十分に考慮した上で進めて行くべきであることを示唆しているようにも思えた。

  • 李 笑然, 高野 敏明
    原稿種別: 研究会資料
    p. 06-
    発行日: 2021/08/25
    公開日: 2021/08/25
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    意義素は、人間の言語の最小意味単位として定義されます。意義素で注釈が付けられた単語を含む意義素知識ベース(KB)は、多くのNLPタスクにうまく適用されており、我々は最小の意味単位を学習することで、コンピューターは人間の言語をより簡単に理解できると信じています。ただし、既存の意義素 KBは手動の注釈のみに基づいて構築されており、人間の注釈には個人的な理解の偏りがあり、語彙の意味は常に更新され、時代とともに変化し、人工的な方法が常に実用的であるとは限りません。この問題に対処するために、ディープクラスタリングネットワーク(DCN)に基づく教師なし方法を提案して意義素 KBを構築します。

  • 太田 剛貴, 山村 毅
    原稿種別: 研究会資料
    p. 07-
    発行日: 2021/08/25
    公開日: 2021/08/25
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    概念識別子とWord2Vecを用いた語義曖昧性解消手法について述べる。EDR電子化辞書の日本語単語辞書には、単語の語義を6桁の16進数で表した概念識別子が与えられている。この概念識別子の分散表現を用いることで、1つの単語が複数の分散表現を持つため、単語の分散表現とは異なり、語義を区別できると考えた。この手法の先行研究では、59.5%の正解率を記録していたが、獲得した分散表現の精度に課題があった。そこで、より意味を表した分散表現を獲得するために、文の依存構造を用いて改良し、精度向上を目指した。結果として、正解率は60.1%となり、0.6ポイント上昇した。正解率に大きな変化がなかった原因として、使用した概念識別子の精度が悪かったことが挙げられる。学習がうまく出来ていなかったため、概念識別子を修正してから用いることで、精度を向上できるのではないかと見込んでいる。

  • 李 思侠, 党 建武
    原稿種別: 研究会資料
    p. 08-
    発行日: 2021/08/25
    公開日: 2021/08/25
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    未知のスロットを持つ新しいドメインに適応する問題に対処するため、ゼロショットスロットフィリング法が提案されている。最近の研究では、2段階のパイプラインモデルが有効であることが示された。しかし、ドメインシフトの問題により、新しいドメインでの見知らぬ文脈にうまく対応できず、見知らぬスロットを扱うことも困難である。本研究では、スロット情報とドメインオントロジーを活用して新しいドメインでの見知らぬ文脈とスロットに対するモデルの汎化能力を向上させる方法を提案する。実験の結果、提案手法によってドメインオントロジーを活用することで,スロットF1スコアで平均14.45の改善が見られ,提案手法は最先端の手法を6.03上回ることが示された。これらの結果から、スロット情報とドメインオントロジーを活用することは、ゼロショットスロットフィリングにおけるドメインシフト問題に有効であることが示されました。

  • 狩野 芳伸
    原稿種別: 研究会資料
    p. 09-
    発行日: 2021/08/25
    公開日: 2021/08/25
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  • 岡沢 亮
    原稿種別: 研究会資料
    p. 10-
    発行日: 2021/08/25
    公開日: 2021/08/25
    会議録・要旨集 フリー

    本稿は、アメリカ合衆国のコメディドラマをデータとして用いて、会話分析の立場から登場人物の相互行為を分析することで、その相互行為が製作者によっていかにしてユーモラスなものとしてデザインされているのかを解明する。注目するのは、ある登場人物が他の登場人物の発話に対する誤解を示すという現象である。データの中で繰り返し見られたのは、登場人物Aが、登場人物Bによる直前の発話を道徳的に問題のあるもの(例えば差別的発言)として理解し批判した後に、他の登場人物(Bあるいは第三者)から訂正を受け、Aの当初の理解が誤解であることが明らかになるパターンである。コメディドラマの製作者は、他者を道徳的に批判していた人物が、実際には誤解に基づいてそうした批判を行っていた点で道徳的に問題があるという落差あるいは不一致を視聴者に向けて観察可能にし、ユーモアを産出しているのである。

  • 稲葉 通将
    原稿種別: 研究会資料
    p. 11-
    発行日: 2021/08/25
    公開日: 2021/08/25
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  • 井上 雄太
    原稿種別: 研究会資料
    p. 12-
    発行日: 2021/08/25
    公開日: 2021/08/25
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    本発表では、リモート環境においてテキストチャット・音声通話を併用して行われたテーブルトークロールプレイングゲーム(TRPG)対象とし、そのなかでもテキストチャットによるやりとりを概観し、その「盛り上がり」について考察する。分析に用いたデータは、5人の参与者によるおよそ14時間にわたるTRPGプレイから、テキストチャット・通話音声を収集したものである。本発表では、この収集データのうちテキストチャット部分を形態素解析し、『日本語日常会話コーパス』と『現代日本語書き言葉均衡コーパス』との比較を行い、TRPGプレイの語彙的な特徴を概観した。さらに各参与者のチャットの送信数とチャットごとの形態素数との時系列上の変化から、ゲームプレイの盛り上がった部分を推定し、ゲームに用いられる固有の表現を手がかりとして、考察を行なった。

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