抄録
グランドベースハイパースペクトルリモートセンシングを用いて,一番茶期と二番茶期の地上部データをPLS回帰分析によって推定し,各モデルの回帰係数の比較と分析を行った。チャは成長とともに収量に関係する芽数,乾物重,百芽重と,窒素保有量が増加し,品質に関係する窒素濃度が減少した。地上部データのうち変動幅が大きい芽数,乾物重,百芽重,窒素保有量は,一番茶と二番茶を別々としたモデルの精度が良かった。地上部データのうち変動幅が狭い窒素濃度は,一番茶と二番茶のデータを合わせることによって,推定モデルの精度(R=0.759,RMSEP=0.270%)が良くなり窒素保有量への影響も大きくなった。