抄録
これまで,テンサイ根部の非破壊連続計測手法を開発してきた。本報ではその装置化について述べる。本装置は,テンサイの株間に設置でき,外部電源なしに長期稼働する。土中における根部肥大の水平方向変位を鉛直方向に変換し地上まで伝達させる機構としたことで,設置に必要なスペースが小さくなり,生産現場での利用が容易となった。圃場試験の結果,誤差も小さく,実用性が確認された。本装置により,テンサイの生育情報が連続的に得られるようになったことで,収量・収穫適期の予測精度向上や,生育調査費用の軽減が期待できる。