1976 年 38 巻 2 号 p. 225-231
凍結乾燥過程における材料内および装置内の熱と物質移動に関連する諸因子の経時変化を得るために, 凍結乾燥装置を試作した。この装置の秤量装置は秤量68.0gに対して0.37gの感量と1/250の精度を持ち, 重量変化を連続記録できる。牛肉の乾燥過程における 1)試料重量, 2) 乾燥速度, 3) 試料内温度分布, 4) ヒータと棚温度, 5) 乾球と純氷温度および 6) 全圧の変化が同時に測定された。昇華乾燥過程を通じて試料内部では昇華面の温度が最も低かった。乾燥牛肉の水分をカールフィッシャー法で滴定した結果, その平均含水率は3.4%w.b. であった。