抄録
マンゴは現在黄熟の状態で飛行機により輸入されている。輸入量は未だ少ないが将来輸入量が増大し, 船による輸送が予想される。その場合はバナナと同様, 緑熟のマンゴを日本で追熟あるいは貯蔵をしなければならないと考えられる。そこで本研究ではマンゴの追熟・貯蔵に関する基礎的な実験を行なった。その結果, 低温では呼吸量が低く抑えられて, 熟度が進んだものでも, 出荷調整に必要な期間程度の貯蔵は可能である。温湿度のコントロールにより目減り・腐敗が抑えられて商品価値を長く維持出来ることなどが明らかになった。マンゴの追熟は, エチレンを使用して行なったが, 追熟加工に対するエチレンの効果については, 今後まだ検討が必要である。