農業機械学会誌
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引抜式掘取機に関する研究 (第1報)
ラッキョウおよびニンニクの形態と引抜抵抗力
岩崎 正美石原 昂
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1977 年 39 巻 2 号 p. 171-178

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抄録

根菜類の収穫省力化への一つの手段として考えられる引抜式掘取機は, 引抜き後の搬送中において作物体の姿勢制御を行いやすく, 茎葉および根群の切断など引抜きに続く次の調製作業を比較的容易に行いうる利点をもつ。その反面茎葉が土壌中からの根部引抜きにより破断しない条件を必要とする。ここでは対象作物としてラッキョウおよびニンニクを取り上げ, これらの形態と引抜抵抗力を測定し引抜式掘取機への応用の可能性を検討する。次に本方式の試作機による試運転の結果, ニンニクについては引抜き, 搬送が可能であるが, ラッキョウについては茎葉をはさんで引抜くまでのいわゆる前処理に多くの問題を含み, なかでも根群を切断して土壌を膨軟にする根切刃と茎葉はさみ口との位置関係の重要性を指摘できる。そこで根切刃による土壌表面の挙動およびけん引力を圃場内移動用けん引装置を用いて, 砂丘裸地とラッキョウ栽培圃場で測定しこれらの問題について検討する。

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