1979 年 40 巻 4 号 p. 547-555
輻射加熱方式による牛肉の凍結乾燥機構の解明と最適操作法を検討することを目的とし, 二次乾燥期まで含めた牛肉の凍結乾燥特性を得るために, 試料の加熱温度条件を変えて実験を行った。乾燥特性として, 乾燥プロセスにおける1) 試料重量, 2) 乾燥速度 (計算値), 3) 試料温度, 乾燥前後の試料の4) 含水率, 5) 形状, 6) 密度および7) 一次乾燥期における乾燥層の熱伝導率を求めた。以上の乾燥特性と同時に, 操作因子として1) ヒータおよびコンデンサ温度, 2) 真空チャンバ内の全圧と非凝縮性ガス分圧の経時変化を測定した。本稿ではこれらの測定結果に基づき, 加熱温度条件と乾燥特性および操作因子との相互関連性について考察した。