農業機械学会誌
Online ISSN : 1884-6025
Print ISSN : 0285-2543
ISSN-L : 0285-2543
根菜収穫機構に関する研究 (第1報)
根菜の物理性に基づく問題提起
古谷 正
著者情報
ジャーナル フリー

1980 年 41 巻 4 号 p. 587-592

詳細
抄録

根菜の収穫作業は, 人力手作業を主体とする重労働にたよっており, 機械化技術の開発が望まれている。収穫の機械化研究は, 一方ではトレンチャーやサブソイラなど既存の機械利用の多目的化により, 他方では欧米諸国で開発された根菜収穫機の改良研究という方向で検討が進められている。収穫の機械化がいづれの方向で進むにせよ, まず, 根菜収穫の基礎事項として根菜の物理性を明らかにしておく必要がある。本報では, 根菜の物理性を明らかにするとともに, わが国の農業事情下でも適応した小型でしかも構造的に単純な根菜収穫機構を開発し, 収穫機の作物に対する適応性を解析した。第1報では根菜の物理性に基づく問題を提起し, 第2報では平行した2枚の矩形板により根菜を周囲の土ごと収穫する根菜収穫機構について解析, 第3報では小型円板による根菜収穫の模型実験について解析, 第4報では試作した新しい根菜収穫機の性能を解析した結果を報告する。

著者関連情報
© 農業機械学会
前の記事 次の記事
feedback
Top