1980 年 42 巻 1 号 p. 99-107
pF=6.24で, 仕上げ水分まで乾燥したもみを, pF=6.50の過乾燥とpF=5.50の吸湿になるように調湿した密閉容器中で放冷して, 一定時間ごとに撮影したX線写真から胴割れ発生の状態を詳細に観察, 測定した。また, 胴割れ粒の胚乳表面を顕微鏡で観察した。
胴割れは放冷初期に多発し, 6時間目の全胴割れ率は過乾燥21.4%, 吸湿91.2%となった。割れは, 粒の長軸の中央部に短軸に平行に生じ, 過乾燥では粒の腹側に, 吸湿では幅の中央部に, 多く見られた。