農業機械学会誌
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多段落下型乾燥機による高水分〓麦の乾燥法に関する研究
多段落下型単独利用について
川崎 健伊藤 茂昭長谷川 三喜片山 正
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1981 年 43 巻 2 号 p. 229-238

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抄録
水田裏作麦の収穫時期は梅雨期に重なり, 立毛中の穀粒水分は相当高い。多段落下型乾燥機は, 構造上, 高水分粒でも詰りや滞留が発生しにくいなどの特長を有することから, 本乾燥機の〓麦に対する適応性を検討した。風量比0.1m3/s・100kgで実験を行い, その結果, 高水分時には許容段数が減少し処理能率が低下するため風量比を増大する必要を認めた。また, コンバインによる早刈は品位・精麦品質を低下せしめることを確認した。さらに送風温度の品位・精麦品質への影響は軽微であるが極端な高温は避ける方がよい。以上のことから, 〓麦の収穫乾燥は水分30%以下, 送風温度75℃以下で行う必要がある。また収穫方式についてみると, バインダ方式はコンバイン方式より格段に品位・精麦品質が優れていた。
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