抄録
モデルキャブを用いた防振・防音へのサスペンション効果いついての研究成果を基に実機キャブサスペンションを設計・製作し, 固体伝搬音のみならず空気伝搬音や共鳴音が存在する状態で防振・防音へのサスペンションの効果がどれほどあるかを調べた結果, 振動はサスペンションによって大きく減衰していることが判明した。また音圧レベルは全般に低下するが, 一部の機関回転速度では振動モードの影響で固定キャブの場合よりわずか高い場合もあった。騒音レベルは高周波数成分の音圧レベルが機存するためわずか低下するだけであったが, 200Hz以下の低周波数領域の音圧レベルが大幅に低下していることより, サスペンションが固体伝搬音防止には有効であることが示された。