農業機械学会誌
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玄米調質に関する研究 (第2報)
厚い層の調質実験
伊藤 和彦川村 周三池内 義則
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1986 年 47 巻 4 号 p. 443-451

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抄録

合理的な玄米調質条件を見い出すために50cmの厚い層の調質実験を行った。通風方式は連続通風方式およびテンパリング通風方式とした。吸水速度は通風温度の上昇および風量比の増加に伴って増大し, 特に通風温度の上昇が効果的であった。テンパリング通風方式の通風時間当りの吸水速度は連続通風方式のそれに比較して大きな差異は認められなかった。玄米層内の水分差は連続通風方式で風量比が大きい場合に低い値を示した。調質後の玄米胴搗割率と揚精後の精米中の異物, 砕粒率との関係から調質条件の限界を求あたところ, 風量比が0.2m2/sec・tanの場合の通風温湿度は20℃~90%, 25℃~85%であり, 風量比を増加した場合は調質条件を緩和させることが必要であることを知った。

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