抄録
農用原動機, 変速機および作業機を一つのシステムとして考え, 農作業の能率と精度を保持しながら, 合理的な低い燃料消費率で農作業を遂行することを目的として, 原動機とその動力伝達系に関する最適制御方式について検討した。本報では, 農用エンジンについて基本実用性能実験を行い, 軸出力と軸トルクおよび燃料消費率特性を機械の高効率利用の観点から検討した。その結果, 同じ作業負荷による農作業でも農用エンジンの銘柄型式が異なると, 燃料消費率にかなりの差があることが判明した。続報では, 原動機とその動力伝達系に関する最適制御システム設計, 実験システムの試作について報告する。