1989 年 51 巻 1 号 p. 21-28
農用トラクタめ自動操向を目的として, コンピュータアイによる安価な画像処理装置, マイクロコンピュータ, ラジオコントロール, 油圧装置内蔵クローラトラクタを用いたシステムの開発を試みた。今回は, 画像処理装置とマイクロコンピュータをトラクタに搭載させずに分離させたかたちでの開発を目指した。視覚としての画像処理装置は, ビデオカメラで走行するトラクタを含む画像を写し, マイクロコンピュータで画像処理を行いトラクタの位置判定をする。そして, トラクタが目標位置から外れていれば, トラクタの位置を補正する自動操向を行う。本報では, 主にトラクタ自動操向システムのハードウエアとソフトウエアならびにトラクタ位置検出法について報告するとともに, 野外での基本的な自動操向実験についても報告する。
次報以降では, 本報の検討を踏まえ, トラクタ位置判定精度の向上ならびに回行および次工程への進入方法について検討する予定である。