籾の乾燥過程において米の品質をさらに向上させるには, 乾燥する穀粒の一粒つづの水分を考慮した合理的な乾燥法が必要である。循環式乾燥機で乾燥途中籾の単粒水分分布変動については既に報告した。本報では循環式乾燥機を使った籾の乾燥において, 単粒水分むらを是正する一手段に乾燥途中で一時休止する乾燥法をとりあげ, この乾燥法が乾燥後の米の品質に及ぼす効果を検討した。その結果, 乾燥途中の一時休止は単粒水分むらを小さくし, 胴割れ発生の軽減に効果があった。また, この休止は乾燥中における水分測定精度の向上および乾燥終了後における玄米水分減少の抑制にも効果があった。