抄録
トラクタによるほ場作業では, 運転者が前方の進路操縦と同時に後方の作業状態を監視し, 作業機を操作している場合が多い。運転者はひねり姿勢となるが, これを改善する見地から, 2枚の鏡を組み合わせて, 運転者がトラクタ前方を目視した状態で後方作業域の視覚情報を得る方法として, 2枚ミラー方式について検討した。
第1報では, 平面鏡を用いた場合について報告した。本報では, 凸面鏡を用いた場合について鏡の大きさ, 曲率半径および取り付け位置とトラクタ後方の間接視界について検討した。その結果, 上部ミラーに凸面鏡, 前部ミラーに平面鏡を用いた場合に視認性がよくかつ広いトラクタ後方の間接視界が得られた。