抄録
遠赤外線パネルヒータをもみの乾燥に使用してみた。もみ水分の赤外線吸収スペクトルは波長2.9μmにあるが, これに合わさる放射熱の温度は高すぎて熱障害を与えるおそれがある。本実験では, 放射面温度250℃で波長3.3~8μmをカバーするパネルヒータを用い, これを循環能力が毎時2tの既製乾燥機に取付けて乾燥実験を行った。1循環31, 16, 9分で乾燥すると, 毎時平均乾減率はそれぞれ0.34, 0.57, 0.77%/hであった。そのさい, 乾燥中の最高穀温を30℃以下に抑えれたが, 循環回数の繰返し後軽胴割れ米の増加傾向が見られた。だが, 重胴割れには至らなかった。1kgの水分を乾減するに要した電力消費量は1.535kW・hが最も少なく, 通常の循環乾燥機なみであった。