農業機械学会誌
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土の切削におけるせん断抵抗の予測に関する一考察 (第2報)
三次元切削抵抗予測への応用
高橋 照夫
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1992 年 54 巻 1 号 p. 19-26

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抄録
本報は, 土の三次元切削のせん断抵抗の予測において受働土圧理論の準用の可能性を検討するため, 前報の二次元予測値に抵抗係数を乗じて三次元抵抗を算出する簡易法を述べ, その予測精度などを検討したものである。
三次元抵抗係数は, 切削深さと刃幅の比, 切削角, 土の内部摩擦角及び切削刃側面の影響係数を用いて表される。clay, loam などの土を供試した既往の研究の実験値と本法の計算値とを比較した結果, 刃側面の影響係数はおよそ0.4~1.0の間にあった。その値を適切に選べば, 予測精度はせん断抵抗が0.5~10kNの範囲において, ±20%以内に入る場合が多かった。ただし, 切削速度の影響などについては今後さらに検討する必要がある。
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