1992 年 54 巻 1 号 p. 81-88
本研究は畑作における管理作業機の畦合わせ制御のための作物列センサを開発することを目的としている。本報では, 新しい作物列検出法を開発し, その実用可能性についてシミュレーションにより検討した。本検出法は, 二次元画像をハード的に一次元に圧縮することにより, 作物列のリアルタイム検出を実現するもので, センサ前方の異なった距離にある2点の位置を検出し, 作物列をその2点を通る直線と仮定して, センサの作物列からのオフセット量と方向角を決定するものである。シミュレーションによる検討の結果, 実用的な検出可能範囲とその条件を明らかにすることができ, そのとき実用上十分な検出精度を有すると評価できた。