農業機械学会誌
Online ISSN : 1884-6025
Print ISSN : 0285-2543
ISSN-L : 0285-2543
玄米調質に関する研究 (第3報)
交互通風方式による厚い層の調質実験
伊藤 和彦川村 周三
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 54 巻 2 号 p. 59-66

詳細
抄録

厚い層の玄米調質を同一方向の通風によって行うと, 層内に比較的大きな水分差が生じる。これを回避するために交互通風方式による玄米の調質実験を行った。その結果, 調質終了時の層内最大水分差は0.3~1.1%に留まった。しかし, 同一通風条件下で両方式の吸水速度を比較すると, 交互通風方式による吸水速度は同一方向通風方式による値の55~75%まで低下した。交互通風方式で調質を行った玄米を搗精した時の異物・砕粒率は同一方向通風方式に比較して大きな変化は認められなかった。
交互通風方式の調質条件として, 通風温度20℃, 相対湿度85~90%, 風量比0.1~0.2m3/s・t, 通風方向反転間隔4時間程度が適していることを知った。

著者関連情報
© 農業機械学会
前の記事 次の記事
feedback
Top