1994 年 56 巻 6 号 p. 33-40
飽和塩を用いて10℃での結晶状態のグルコース, マルトース, ショ糖, およびトウモロコシデンプンへの水分収着実験を行った。結晶糖の実験では飽和点以下ではほとんど収着は生じず, 飽和点より大きな水分活性では, 収着量は糖水溶液モデルから計算される曲線上にうまく乗ることが解った。また, アモルファスショ糖のデータはショ糖水溶液モデルから補外できる曲線にうまくあてはまった。飽和点以下のアモルファスショ糖のデータに対しては, Dubinin-Astakhov (DA) 式での回帰はよく適合し, デンプンに対しては水分活性が0から1の全範囲でよく適合した。この結果, DA式は非多孔性食品に対しても適用可能な事が示された。