農産物の色, つや (光沢) は, 品質評価の指標のひとつとして大変重要であるが, その測定例は少ない。そこで, 供試材料にその品質評価基準として光沢が重要視されるナスを用い, スペクトロラジオメータシステムにより表面の分光反射特性を測定することで, 光沢の定量化を試みた。その結果, 光沢の度合いを, 可視領域分光比反射率として定量化することができた。この値を指標として, 種々の貯蔵条件による経時変化を調べたところ, 貯蔵開始後48時間において, 貯蔵条件に関わらず光沢は著しく劣化した。また, 収穫時の光沢が良いものほど, 劣化の度合いが激しいことが明らかとなった。