抄録
本報では本研究の最終段階として, 車体の屈折角と横方向の変位から他の状態変数を推定するオブザーバの設計および設計したオブザーバの特性について考察した。車体屈折式車両の操舵系に関して, リカッチ方程式の重みは出力誤差に影響することから適切な重みを明らかにした。また, 実機についての実験から同一次元オブザーバは状態量を正しく推定していることが明らかとなった。本報においては, 状態量の観測が困難な場合が多い実際場面での線形多変数制御理論の適用の問題点を考慮して, オブザーバの導入による問題解決策を示したもので, 農用車両の操向制御への現代制御理論の適用の可能性について, 田植機を例に実用性をふまえた基礎研究を行ったものである。