視覚センサによる位置計測装置を農作業環境において使用する場合, 画像中の移動体を精度良く分離・抽出することが重要となる。目標画素を色彩の相違によって分離することを試み, 色彩を表現するパラメータとしてR, G, B各輝度の比である色度を採用した。1色度をしきい値とする目標画素の抽出は50m離れたマーカの認識が可能であったが, いくつかの画像では誤認が発生した。2色度を変量とする確率密度関数による認識処理は良好な結果が得られ, さらに計算を関数テーブルによって高速化するアルゴリズムを考案し, 認識処理時間0.53秒と実用的な認識処理プログラムを開発した。