抄録
本論文においては, 農作業時の紫外線被曝の軽減をはかる目的で, 布の紫外線透過性に及ぼす汗の影響について検討し, 以下の結論を得た。1) 汗吸収によって, 布の紫外線透過率は高くなった。2) それは主に水分に起因するものであることがわかった。3) それは, 水吸収によって主に散乱係数が低下するためによること, また吸光度の高い繊維にあっては, それに付随して吸光係数も低下するためであることがわかった。4) 農作業時の紫外線被曝による日焼けを最小紅斑量以下にするために必要な, 布の吸光係数と散乱係数の範囲を, 汗を吸収した状態を含めて決定した。これらの結果は, より望ましい作業服の開発, および農作業者が作業服を選択する際, 有用な知見となり得るものと考えられる。