波長783nmの低出カレーザ光の透過率計測システムを試作した。リンゴとナシの果肉を柱状に整形した試料を用いて吸光度とその分布を測定し, 試料硬度との関係を調べた。その結果, 試料硬度と吸光度との間に相関がみられた (r>0.80)。一方, 吸光度の果肉内での変化率と試料硬度との間にはほとんど相関がみられなかった (r<0.53)。ただし, ラリタン種のリンゴではその相関は高かった (r=0.80)。吸光度及び硬度の差異は果実細胞の細胞壁中の微細構造, つまりミドルラメラの変化によるものと思われる。